東日本大震災　被災地で稼いだ闇金

闇金にとって大切なのは、お金を借りてくれるお客さん。法外な利息といえども、借りるしかいない人を探すのは、なかなか大変だったりします。

ただ、そんなお客候補が、大量にあらわれたことがありました。震災、東日本大震災です。

住むところも、仕事も何もかもなくなり、とにかくお金が必要な人ばかり。関東にかぎらず、関西からもたくさんのヤミ金業者が、被災地に稼ぎにいったようです。

人の弱みにつけこんでの商売、嫌な仕事の仕方ですが、それで救われる人もいるという状況。火事場泥棒をするような輩よりは、マシかもしれませんが...

ただ、多くのの闇金業者は、思ったほど稼げませんでした。被災者の方が借りてくれるのは、目先の生活費、少額で、それも義捐金で返済。長期借り入れという具合にはいかず、儲けにならなかったんですね。

稼げたのは、事業者向けの融資を無担保でしていた資本力のある闇金業者。復旧、復興事業で活躍する、地元の建築、産廃関係の業者にむけた融資です。

瓦礫処理、住宅リフォームの需要は、ありあまるほどあるわけです。無担保というリスクがあっても、必ず回収できるという勝算があったんでしょう。無担保で何千万円という額の融資をするところ、まであったようです。

闇金側は、当然高額な利子で稼ぎましたが、すぐお金を融通してくれた分、事業者は助かったし、復旧、復興が進み、被災者の役にもたった。お金だけでなく、重機、機材、現場スタッフまで提供する闇金もありました。確実に、被災地支援にはなっています。

こうなってくると、、100パーセント闇金が悪だと、言い切れない部分があります。稼ぐために、人助け...違法だけど、人助け...判断がむずかしいところです。

闇金もこうゆう時くらい、低金利で貸してくれていれば、いい話になるのになぁ...なんて思っちゃいますが、そこまで甘くはないようです。